去勢のお話 |
<去勢手術を行うことのあれこれ>
メリット
望まない妊娠の予防
毎年、東京都でも数千頭のワンちゃんやネコちゃんが飼い主都合により遺棄され、里親さんが見つからない子はやがて殺処分される実情があります。大切なペットと一緒に暮らしていく上で、その子の繁殖や行動のコントロールをしていくことも大切なことです。
生殖器や性ホルモン性の病気を予防できる。
獣医療の発達・普及やご家族様の意識向上のおかげで、ワンちゃんネコちゃんの寿命は一昔前より延びています。
去勢していない男の子は加齢に伴い、精巣や前立腺などの生殖器に関連した疾患が起こりやすいことがわかっています。
デメリット
子供がつくれなくなります。
もちろんですが、物理的に繁殖できなくなるためご家族で慎重に将来設計してください。
体質が変わることがあります。
本来の基礎代謝から性ホルモンが関与する分が落ちるため、食事の内容や量の見直しが必要になるかもしれません。
手術・麻酔に対するリスクは少なからずあります。
万全を期して術前検査を行いますが、麻酔によるリスクのことも念頭に考える必要があります。
去勢Q&A |
①去勢をすると性格が変わりますか?
A.生まれ持った性格は基本的に変わりません。
去勢後は性的興奮や闘争心などが抑えられるので、落ち着きやすくなる可能性は考えられます。
性成熟する前に去勢手術を行うことで、マーキングなどの本能的行動を抑えるが期待できますが、ある程度の年齢を過ぎて足上げ排尿などの行動を学習(習慣化)している場合にはそういった行動が残ってしまうことも多いです。
②去勢をすると肥満になりませんか?
A.食事の管理は必要です。
去勢手術後も同様の食事を続けた場合、肥満になりやすいです。
中性化による基礎代謝への影響や満腹中枢へのネガティブな働きかけによる食欲増加などが体重増加の影響因子と考えられています。
③寿命に悪影響はありませんか?
A.悪影響はないといわれています。
一般的な予防手術では寿命に影響は出ません。
疾患的なことでは、関節疾患、心臓疾患、下部尿路疾患、糖尿病、皮膚疾患などの発生リスクが上がるというデータが示されています。
④生後どのくらいから手術を受けられますか?
A.一般的に生後6ヵ月齢前後からお受けしております。
だいたいの子がちょうど性成熟し始める時期です。
その頃身体検査をして睾丸が陰嚢の中で正常に成長しているかを確認し、鼠径部、腹腔内に残っている場合には別途検査をするか手術予定日を後ろ倒しにさせていただくこともあります。
⑤何歳まで手術は可能ですか?
A.原則は年齢上限はありません。
ただし、高齢になればなるほど他臓器を含めたリスクも上昇するので、
ご家族様で意見が固まっているようでしたら早めの方がよいかと考えます。
手術の流れ |
①手術の日取り決め(予約) ※潜在精巣の場合は、睾丸の位置を事前に場所を把握する必要があります。
②手術当日は朝食なしで指定のお時間(午前中)に来院してください。(日付が変わる0時以降の絶食)
③問診後、お預かりいたします。
送迎車にて、提携病院:箱崎動物病院へ移動します。
(箱崎動物病院 東京都世田谷区北沢3-2-18 03-5453-4710)
④身体検査・各種検査
術前に内臓機能の評価のために血液検査を行います。他、検査については、獣医師にご相談ください。
検査結果によっては、手術を延期した方がよいと判断する場合もあります。
⑤麻酔導入(注射麻酔)・手術(ガス麻酔)
手術の時間中(13~16時)は、できるだけ病院からの連絡に出られるようご協力をお願い致します。
⑥手術後は麻酔の覚醒を確認できたのちのご退院(原則は日帰り)となります。
抗生物質は持続性の薬剤を注射処置します。身体の大きな子は飲み薬になることがあります。
⑦約1週間後に術後チェック
術後の内出血、腫れなどの有無を確認させていただきます。
執刀医からの術前説明、各種身体検査などございます。
可能でしたら箱崎動物病院へ直接のご来院をお願いしております。
料金 |
犬 去勢手術 (5kg以下) |
30,000円 |
・血液検査(生化学10項目+血球計算) |
内臓機能チェック | +3,000円 | ・血液検査(生化15項目+血球計算) |
心肺機能チェック | +12,000円 | ・胸部レントゲン+心電図 |
術前検査パック | +15,000円 | ・内臓機能チェック+心肺機能チェックのセット |
猫 去勢手術 (5kg以下) |
25,000円 |
・血液検査(生化学10項目+血球計算) |
*別途、初診料/再診料をいただきます。
初診料 | 1,500円 |
再診料 | 1,000円 |
一泊入院料 | 4,000円 |
抜歯処置 | 5,000円 |
*表示している価格はすべて税別です。